真珠まりこ さく/え

しんしんとふりしきる雪。
まっ白な雪景色の中に 小さなかまくらが一つ ぽつんとたっています。

中ではおばあさんが いそがしそうに はたらいています。
お米のこなをねって丸めて ころころおだんご作り。
あずきはことこと 時間をかけてゆがきます。
中はふんわり 外はまあるく
ころころ ことこと
おばあさんのおしるこは とてもあまくておいしくて
ひとくち食べると にっくり
ふたくちめには ほっぺたがおっこちて
ぜんぶ食べおわったときには ぽっかぽか。
ここは おばあさんのかまくらレストラン。
雪のふる冬の間だけ開いています。
「どうして冬の間だけなのかって?
冬は寒いしさみしいからですよ。」
おばあさんのあったかいおしるこで ぽっかぽか。

ふぶきの夜には 道にまよったまよった旅人がとびこんできます。
どんなに雪と風がつめたくても
どんなにがちがちぶるぶる ふるえていても
おばあさんのあったかいおしるこを食べると ぽっかぽか。
「ああ… ありがたい…。」
また笑顔がもどってきます。

冬眠のとちゅうで目がさめたくまの子どももやってきます。
まだねむくて めそめそしてたけど
あったかいおしるこを食べたら ぽっかぽか。
おばあさんの足元でまるくなりました。
「あらら こんなところでねっころがらないで ちゃんとおうちに帰るのよ。」
くまの子は 春までぐっすりねむります。

かまくらレストランには 人間の子どもたちもたくさんやってきます。
みんな おばあさんのお手伝いが大好き。
けんかして さみしくなったって
おばあさんのおしるこ食べたら ぽかぽかしてくるよ。

外は雪がしんしんとふりしきる一面の銀世界。
おばあさんのかまくらレストランは
今日も ころころ ことこと おいしい音がきこえます。
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